山本作兵衛炭鉱記録画 ユネスコ 世界記憶遺産認定記念 「炭鉱に生きる」DVD好評発売中

トップページへDVD/VHS販売情報へ

■解説

〜 それぞれが皆、寄り添うようにヤマで生きてきた 〜

民俗学者の宮本常一氏は「日本の民族学の中で炭鉱民俗が非常に欠落している」と語り、あまりに炭鉱社会の暮らしや文化を伝える作品が少ないことを嘆いたことがある。確かに、現存する記録映像や文学作品は、石油へのエネルギー転換によって崩壊していった石炭産業の暗部に集中していたようだ。
しかし、そのことへの憤懣が筑豊の人々にあり、今でも「暗い、怖いといった印象だけを伝えている」と語気を強める人が多かった。
そういった中で、称賛されたのが山本作兵衛翁の描いた数百枚の炭鉱絵画であった。翁自身が明治から昭和まで人生の大半を炭鉱(ヤマ)で過ごしている。ゆえに、そこに描かれた真の炭鉱社会の姿は、観る人々に鮮烈な印象を与えたものである。本作品は山本作兵衛翁の炭鉱絵画を中心に、炭鉱の人々の暮らしを描き、さらに炭鉱で働いていた人々のインタビューを随所に交えることで、筑豊の炭鉱で生きた人々の文化史に新たな1ページを加えるといった試みに挑戦している。



Copyright 2006 MONTAGE inc, All Rights Reserved.